・ゴムと同じくよく似ているもので合成樹脂、いわゆるプラスチックがあります。
・これはゴムと同じく高分子材料ですが、似て非なるものです。
・まず、ゴムは熱硬化性という化学反応で硬化しますが、多くのプラスチックは熱可塑性で、熱を加えると柔らかくなり、冷やすと固まるという物理変化で硬化させるという性質を持っています。(ただし、一部にはフェノール樹脂のように熱硬化性樹脂もあります)。
・またゴムは弾性体ですが、プラスチックは硬いものがほとんどです。
・この違いが、ゴム製品とプラスチック製品の製造方法で大きな違いとなっています。
・ゴムは熱した金型に生ゴム材料を充填して、熱をかけることで金型の形に硬化させます(これを焼くと表現します)。
・一方、プラスチックは、金型に注入する前にスクリューなどで熱をかけて、どろどろの状態になったものを、冷やした金型に注入して、金型の形に冷やすことで金型の形の製品を作ります。
・例えるならば、ゴムはタイヤキなどの粉もの。プラスチックはゼリーというところでしょうか?
・タイヤキの生地は、金型から外れた部分(バリ)も熱がかかって、焼けて (固まって)しまい。一旦焼けると、もう元の生地には戻れない。また、時間をかけないと生焼けで固まらないですよね。
・セリーは一度固まっても、もう一度熱をかけるとどろどろになって、それ違う型に入れなおして冷やせば、また違う形のゼリーになります。また、冷やすスピードを上げれば、早く形になります。
・ゴムとプラスチックもたい焼きとゼリーと同じイメージです。
・ゴムは熱を加えることで硬化します。そして、その化学反応がおこるための時間が必要です。また、バリや不良品を出すと元には戻りません。
・一方プラスチックは冷やして固めるだけなので、比較的高速に成形できます。また、バリや不良品は粉砕などして細かくすれば、再度原料として利用可能です。
・このようなプラスチックとゴムでの違いから、コスト面でも大きな違いが発生します。